②
切り傷を探して
水を含んだ手足
宿り木の宿命
Speak of the devil
黒い金切り声の噂
カニバル合唱
駆け引き運動
世界を謳歌
涙で咲いた曼珠沙華
真っ暗泥沼、沈んだ誰か
催眠術の種明かし
擬似海底
どの棺に眠るのか
縛りあいっこ
冷凍心臓
心音を突き破った
境目の番人を演じたい
絶ち向かう姿勢
デリートオアリピート
握った種を蒔くとき
ミルクですべて解決さ
はずれくじを引き続ける
泳ぐらんちゅう
目と目でコンタクト
機械仕掛けの時計屋
密室オーケストラ
一粒にしてあげるよ
肉を喰らうみたいにさ
丸めたフィルム
記憶処理場
銀紙を噛んだ、耳鳴りがした
ぐるぐる廻る生命
死の揺りかごから逃げ出せない
僕らは永遠にひとつ
雨のように寂しく笑って
咲かない唄
青白い日が沈むころ
喉からでない言葉たち
夕焼けから産まれたの
やまなしと子ども
いつだってきみは目頭を押さえるんだ
さざめく羽音
午前4時の訪問者
蝶も花も夕日も踊る
苦しい手のひら
夢を束ねて現実にしよう
揺れるおさげ髪
凍える骨
Aが笑ってBが殴る
アルビノの恋人
金魚は秘密を知っている
ポケットの金貨
地図は無くしたよ
乳白色に滲んだ
人魚の描いた絵
振る袖も無く
暴力的な逆光を背に
解体ショー
温室育ちのワニ
冷えた指を離せない
乱暴な恋の行方
四角に構える
一人だけの遊園地
三日月が落ちたら
君に宿る僕の色
鼻血を拭う
とうとう、
発酵室
呼吸する箱の中身
絶交日和
惨めに溶けてなくなった
カルキと女子
ベランダに浸る午後
はなぞのさん
ウグイスに告ぐ
掌にみた冬景色
死者の良い訳
胎内潜り
名前を呼んで
傾く食卓
三つ目のシアン
密葬、風葬、鳥葬
風さらいが通る
世紀末フーガ
暗い雨に僕は孤独だった
植物少女
弾けた光が燃えたなら
美しい獣のような女
宙に散らばる赤
氷の下に君がいた
泣くした心臓
いつ雨を落とすのか、グレーの雲よ
見知らぬ鴉
孤独を蝕みだしたのは喧騒でした
石灰を積んだ肺
地に堕ちて人間になれ
鳩のくちばし
礼賛
囁くチェリーレッド
空剥がれた園
紙の馬がさわぐ
微睡みもどこかに置いて
乾いた咳
こんがらがった海の為に
楽園のゲート
最初の僕は緑
戯れに見せた手札
血の紛れたワイン
産声の讃美歌
海抜0mにて会おう
孤独なコスモポリタン
昨日に代わる
いつか天使になったら
悲しい鮫の眼
星の叫びが聞こえるか
くだらない結婚式
横取りゲーム
赤に染まる花よ
涙の抜け殻
終わらないブレス
梨の気配
君は世界のひとつだった
植物に倣う
消えた頭で愛について考えている
海ならここに、
卵白遊泳
葬式から目を逸らせ
指の皮
沈月
軽い嘘
フィッシュボウルで溺死
善良は幻想で虚像
悪魔のパンケーキ
息をするように夢を見る
証明せよ
夜を孕む女に出会う
思い出したらそっと笑って、
奇奇怪怪嬉嬉
すらりとした繊維
波打つ腹
目眩むくらげ
歯触りのわるい話だ
冷たい缶切り
甘さは苦さに変化する
弱々しく息を放つ
エレジーを君に
泪を啜る
誰か終わりを頂戴
私が失踪する日
かいぶつレシピ
静かな爆弾
地獄回りで逢いましょう
ばら園にて挨拶
朝焼けは一億の光
召し使いの羊
「つらい」と「からい」
胎内に潜む
照れ笑いが得意
聖書ごっこ
切符売りに空は見えぬ
盲愛、冴える頭
噛み後の皮肉
死にたがりモンスター
ふくれた疑惑
ボーンファクトリー
四月の殺気
残像のゆくえ
おあずけをくらう山羊
取り成した悪食
耳を揃えてお出しなさい
椿に恋する歌
半狂乱に反響
サイケデリックドリーム
夜の水温
翠の女を抱き抱え